ポタクのあれこれ。

僕の脳内の話。

日曜日と月曜日で反復横跳びしていた日々を。

僕は、日曜日が大好きで、日曜日が大嫌いだった。 

 

子供の頃から一人遊びが得意だった(と言うより、それを苦にしていなかった)僕は、基本的に土日はずっと家にいた。

DSで遊んだり、テレビを観たり、本を読んだり、家族と一緒にお出かけをしたり…

ありふれた日常である。

そうしてる間に月日は流れ、小学校に進み、友達も多くできた。

もちろん、これもありふれた日常である。

ただ一つ、明確な区切りができた。月~金と、土日。

これまでは毎日が日曜日のように感じていた僕にとって、突然の出来事だった。

大きな壁を越えては2日休み、また大きな壁を越えては2日休み…

だからこそ僕は、「音のソノリティー」が始まる音を聞くたびに、ちょっぴり憂鬱な気持ちになった。

小学校の頃は、イッテQを家族で観てから寝るのがお決まりだった。みんなで一笑いした後で、寝支度をしながらも、耳に入ってくる”その音”。

日曜日が月曜日を蝕む。夜が音を立てて崩れ去っていくようだった。

 

 

それでも人は面白いもので、何でも繰り返していくとそれを普通のことと思っていく。中学校に上がるころには、月初の日曜日はスカパーなどの有料チャンネルが揃って無料になるもんだから、寧ろ好きにさえなっていた。

 

 

そして、中学校。関わる人が増えるのは当然のこと。集まった人の、それぞれの文化が混ざり合っていく。そんな中で、ギターってカッコイイなぁと思い、家族に「買ってくれ」と頼むと二つ返事で了承してくれた。でも、すぐに弾かなくなってしまった。ただ、この時の僕に、高校2年生の僕は感謝することになるのである。

(一つ余談だが、家族もみんなジャンルは違えど音楽は好きで、その中でも姉はとにかく流行りの音楽には詳しかった。それに、自分がアイドルの存在を知ったのは姉が好きだったからというのもある。今振り返ってみると、内容までは鮮明に覚えてはいないが、AKBINGOや初期の乃木どこ、その他音楽番組を観ていた記憶はいまでもある。)

 

 

高校はそれなりのところに入り、高校生としての仕事をそれなりにこなした、The平凡の日々だった。

ただ、コロナさえなければ…と思うことは多々あった。”普通”は突如として消え去り、何にもない日々が、只々、過ぎ去っていった。

時間から切り離されたような感覚に襲われた僕は、押入れから、長らく使ってないギターを出してみることにした。久しぶりに弾いたCコードが、なんだかやけに明るく聴こえた気がしたのを覚えている。そこから先は簡単なことだった。Fコードで苦戦してた日々も懐かしく感じる。なんやかんやで、高校ラストの1年はもの凄いスピードで過ぎ去っていった。あっという間な気もするし、とてもとても長かったような気もする。ただ、この1年はかけがえのないものになったのも事実である。いくら年をとっても、鮮明に覚えているだろう。

 

 

そして先日、遂に18年住んだ町を出た。断捨離も完了し、来たる”その日”に向けて、残り時間を家で過ごしていた時は、なんだかソワソワして落ち着かなかった。

もちろん、何事でも「最後」とつくとちょっとばかりはセンチメンタルな気持ちになる。家の家具の配置関係上、夕方になると太陽の光が差し込んできて、テレビがとても観にくくなる。だから僕はカーテンを閉める。これがお決まりの動作だった。

確か、その日も日曜日だった。夕方に録画したドラマを消費しながら、カーテンを閉めた。いつもはその行為にイライラするはずなのに、なぜかそんな気は起きなかった。ちょっぴり悲しくなった。

 

 

 

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カメラロールにあったいつかの夕暮れ時。なんだかんだでこの町が好きだったんだなぁと実感している。もちろん、これを書いている間にも、だ。

 

 

ただ、僕の好きな曲の歌詞に

悲しい台詞が増えたのは 嬉しい場面の前振りだろう

というのがある。

何があるか分からない。でも、ほんの少しだけ、未来に期待してもいいんじゃないか、と思うようになった。

 

 

家族との別れ際に交わした「またね。」という言葉。

その言葉に、目一杯の希望を込めて。

明日に向けて、一歩を踏み出す。

横跳びなんかじゃない。前へ、前へ!

静寂の宇宙で、燦然と輝く一番星に願いを込めて。

こんにちは。久しぶりにブログを書きます。

前回の投稿から約300日が経とうとしています。

それでも書く意志がメキメキっと出て来たのは、推しメンのおかげでした。

 

 

 

 

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https://youtu.be/7GZGTse6dUs

 

 

 

先日公開された「無言の宇宙」のMV

センターを務めるのは渡邉理佐

楽曲の良さはもちろん、MVも印象的だったので、自分なりにMVの考察をしていきたいと思っています。

 

 

 

まずこのMVは、生きることと死ぬことの二面性を白と黒で表現していると思います。

白い衣装を着ている渡邉理佐は生死を彷徨っていて、黒い着物を着ている他のメンバーは、天国からの使いではないかと考えられます。(私服姿のメンバーとは切り離して考えます。)

ダンスにも盆踊りのような雰囲気が見受けられます。(盆踊りは精霊を迎えたり、送り出したりする儀式であったと云われています。)

 

 

 

このような考察をしたのには、2つの理由があります。

1つ目に、渡邉理佐だけはずっと1人の描写であること。

2つ目に、花火を渡邉理佐"1人で"見ている描写が差し込まれていること。

 

 

 

1つ目の理由は、「他のメンバーは待ち合わせをしていて、24人のグループでいる描写がある」と逆説的に考えることも出来ます。

もし待ち合わせの約束を立てたいなら、電話やLINEをすればいいだけ。

でも、生死を彷徨っていたら、そんな方法は使えません。だからこそ、1人で街中を不安げに歩いているようなシーンがMVの冒頭で流れるのだと思います。

 

 

 

2つ目の理由となる花火のシーン。

皆さんは花火の花言葉を知っていますでしょうか。

花火の花言葉は「口実」で、何となく想像がつく人も多いと思います。

ただ、口実ということは、何か理由をつけて"誰か"と約束を交わすということです。

この曲の歌詞から考えると、その"誰か"はとても大切な人であることが伺えます。

けれども、実際には"1"で花火を見ている。渡邉理佐の表情は憂いを帯びているようにも見え、大切な人との約束は果たされなかったのだと分かります。

何故果たされなかったのか?と考えると、やはり生死を彷徨っているからというのが他のシーンからも読み取れると思います。

 

 

 

この2つの理由はどちらも悲しく捉えられてしまう可能性がありますが、この歌詞が「死」というものの暗さに光を当てて、ネガティブさを和らげているような気がします。

 

 

 

    誰かに何かを打ち明けようとするより

    黙ったままでいた方がいい

    表情の中の宇宙には

    意味を持って輝く星がある

    その光を読み取ってほしくて

    

    情熱的に何度アプローチされても

    動かぬものは動かないだろう

    話さなくていいんだ

    君が (君が) 僕を (僕を)

    理解する日まで

 

 

 

残された人にとって空を見上げることは、相手のことを想ったり、表情が見たいと願っているからしてしまうことだと思うんです。

星は、遥か頭上から残された人を見守り、輝きを放つ。言葉は無くとも、お互いに通ずるものが2人を繋ぎ、距離を超えて形作られる宇宙。そんな中で、ゆっくりと、現実に向き合えば良い。

 

そんな風に感じられる気がします。

 

 

 

ここまで考察してきましたが、このMVが伝えたい事は「人の大切さ」ではないでしょうか。

愛というものを拡大解釈してしまえば「友情」というものに繋がると思うんです。

同じ時間を共有したり、語り合ったりする中で、理由は無くとも「好き」になる

なんてことは起こりうることだと思います。

そんな仲になっていく中で、言葉が無くとも、瞼を閉じても、安心できて、何かが通じ合う世界が生まれるはずです。

 

 

 

ここまで書いてきましたが、あともう少しだけ書かせて下さい。

欅坂46から現在の櫻坂46に至るまで、紛れもなく中心メンバーとして活動してきた彼女がセンターに立つ楽曲のMVを見ることが出来て、とてもとても嬉しいです。

彼女が持つ優しさ、温かさがこのMVには溢れています。

この曲が、このMVが沢山の人に届くのを願っています!

 

 

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ではここら辺で。見ていただきありがとうございました!

溢れんばかりの輝きを放った、革命前夜。

128日、櫻坂46デビューカウントダウンライブが全国の映画館で行われた。

過去には類を見ない、2度目となるデビュー。

その一部始終を見られたことを嬉しく思う。

今回はライブの感想をつらつらと綴っていこうと思う。

 

 

Nobody's fault

オープニングを飾った一曲。

バキバキに揃ったダンスと、森田ひかるの表情が圧巻だった。

アウトロが機械チックになるところで、森田ひかるがアップになるのだが、その顔が圧倒的な自信を物語っていた。

 

ブルームーンキス

二番での森田渡邉の絡みには思わずドキッとした。森田のセリフの所でアップになる所は凄い。頭がショートするような感覚を覚えた。

 

最終の地下鉄に乗って

ミドルテンポでとても聴き心地がいい一曲。

前の二曲とは違った表情を見せてくれた。

そこのギャップにやられた。

三曲でたくさんの色を見せてくれた森田組に拍手。

 

そしてここで森田組から藤吉組へバトンタッチ。

その中でのダンストラック。

衣装とダンスがバチバチに合わさり決まっていて、カッコ良さが二倍にも三倍にもなっていた。

 

plastic regret

ディスコ調のナンバー。

歌割りが目まぐるしいが、その分アップにもなりやすいので、みんなの表情、ダンスが見れて非常に良かった。

 

なぜ恋をして来なかったんだろう?

今シングルにおけるキラーチューンと言っても過言ではないだろう。

サビへの盛り上がりが半端ではない。

ラストのサビでの、藤吉夏鈴が歩いて真ん中を歩いてくる姿には「帝王」の風格さえ漂っていた。

 

そして山崎組へ。

 

半信半疑

天ちゃんの表情の作り方がめちゃくちゃ上手い。惹き付けられるパフォーマンスだった。あと、アイソレーションがめちゃくちゃ上手かったのが印象に残ってる。

2番でのゆいぽん理佐天ちゃんのセンターローテーションもかなり良い。

 

Buddies

仲間のことを歌った曲。

ラストのみんなが一列になる所がめちゃくちゃ良かった。

もし有観客ライブが出来たら、幕開けはこの一曲であって欲しいと強く思った。

 

そして初披露の「櫻坂の詩」。

この曲は、もしかしたらコロナがなければ生まれていなかった曲かもしれない。

ライブ中に出てくる歌詞スーパーを見ててそう思いました。

 

そしてラストのメンバー挨拶。

みんなの言葉が希望に溢れていてすごく嬉しかったし、そんな風な言葉を聞けて、彼女たちの未来がより一層楽しみになった。

 

 

とりあえずライブの感想を書いてみた。

ここからは見て感じたことを書きたい。

今回のシングルは、三人同時センターというスタンスを取った。

結論から言えば、その選択は大正解だったと思う。

三人それぞれの出色のパフォーマンスに加えて、脇と後ろを小林、理佐、小池の1期生で固める。中々に強いメンツ。安心感もあり、素晴らしいパフォーマンスを形作る大きなピースのひとつだ。

あとはダンスの面。

ここにはかなり欅坂のエッセンスが詰まっていたと思います。けれども、そこに新たな要素が加わっていたのも事実だろう。

踊りのキレの中にある滑らかさ。そんなものを感じた。

絶対的な自信、帝王の佇まい、未来への光。

とにかくたくさんのことを感じたライブであり、本当に目を離せないライブであった。

「革命前夜」

まさにこの言葉がピッタリなライブでした。

 

 

満開の桜を咲かせて。

吹き抜ける風に花びらを乗せて。

彼女たちの純白の輝きが世界を煌めかせますように。

新たな船出に幸あれ。

 

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山下美月。その背中を追いかけて。

山下美月。乃木坂463期生。

いつからだろう、彼女に惹かれたのは。

友人のオススメで見始めた乃木坂工事中。

沢山のメンバーがいる中で、一目見てビビっとくる子がいた。それこそ、山下美月

そして彼女は暫くして、シンクロニシティの選抜に選ばれた。

MVやテレビ露出が多くなり、彼女を見る機会が増えた。

そしてファンの中では名前が付くほどのあの場面。

そう。「スーパー美月タイム」。

過去の、一瞬一瞬の積み重なり。それは線となって、今に繋がっていく。

"この子、追っかけてみようかな"

そう決めた瞬間だった。

 

そして、深く追っていく度に、さらなる魅力に気付かされていく。

めちゃくちゃ頑張り屋さんで、ファン思いで、熱いハートも持っていて。

今回のブログ(http://blog.nogizaka46.com/mizuki.yamashita/smph/2020/11/058761.php)で「愛し愛されの関係」と綴っていたところに、彼女のパーソナルな部分が色濃く出ていると思う。

応援してもらった分、何かでお返しする。

彼女が常に心掛けていることなんだろう。

お互いがお互いに、「ありがとう」を言い合える。「嬉しい」「楽しい」を分け合える。

それが「愛し愛されの関係」なのかもしれない。

 

最近では映像研を始め、色々な番組に出ていたりしていて、彼女のしてきたこと、頑張ってきたことが、実を結んでいるような気がしている。

そして、このタイミングでのセンターというポジション。

10ヶ月ぶりのシングル。そこにかかる期待は大きい。

それにもきっと、彼女は挑み続けるだろう。

 

そして、明日、1125日での歌番組での初披露。タイトルは、「僕は僕を好きになる」。音源は未発表。なんの先入観も無しに、パフォーマンスを見ることが出来る。

どこかヒリヒリ、そしてワクワク。今までとは違う感覚。待ち遠しい。

 

「自分の中で二十歳を迎えた2019年がドラマの初主演もあり、初写真集もありで、"いつかチャレンジしたい"と思っていたことを次々叶えて頂いた年だったんです。そういう意味で『山下美月第一章』は完結して、『第二章』に向けて歩みを進めていきたいなって思っています。」(UTB vol.289より)

 

歩みを進める彼女にとって、センターというポジションも、襲いかかる大きなプレッシャーも、チャレンジとして乗りこなしてくれるような気がする。

そして、壁をぶっ壊してくれる気がする。

だってもう、彼女のフェーズは、プロローグじゃないから。

第二章として、あなたが輝く姿を、前に立つ姿を見られるのが嬉しいです。

あなたはあなたらしく、自分が思い描くセンター像を表現してください。

みんなの応援を受けて、美しく、高く羽ばたきますように。

 

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"佐々木久美"というキャプテン。

「このライブ、勝ちに行くので。」

彼女のどこか不安げな表情。でも、視線はしっかりと前を見据えていた。

日向坂46の核は、キャプテン。

佐々木久美なのかもしれない。

 

今日は「3年目のデビュー」を見てきた。

ひらがなけやき時代の悔しさから、日向坂46としての新たな歩みを描いていた。

内容については各々、実際に劇場に足を運んで頂きたい。

 

映画を通して僕が強く感じたのは、佐々木久美がキャプテンであるからこそ、今の彼女たちがいるのであろうということだ。

包容力があり、優しさを持っている。

それは後輩に対してもそうである。

また、時折見せる少し強気な性格。

「このライブ、勝ちに行くので。」

ひらがなけやき日本武道館3daysを前にした、彼女の発言には痺れた。

これはある意味、欅坂46への宣戦布告ではなかっただろうか?

"欅坂のアンダーグループ"と言われていた彼女たちが、こんな大規模なライブをする。

世間一般から見れば、驚きであっただろう。

でも、それを彼女たちはパフォーマンスで一蹴した。

あの3日間は、大きなターニングポイントになったはずだ。

 

もし、欅坂46が予定通りパフォーマンスをしていたら。

もし、彼女たちの出番が1日だけだったら。

未来は変わっていたのかもしれない。

それは、僕たちにも、そしてきっと、彼女たちにも分からない。

様々な"if"があるなかで、笑顔で「日向坂46」として活動している彼女たちを見れていることを嬉しく思う。

そこから巡り巡って今に至る。

約束の彼の地、東京ドーム。

彼女たちはそこに向かって、大きな船に乗って、大海原を駆けている。

船頭に立っているのは小坂菜緒を筆頭としたメンバーだろう。

でも、その後ろで舵を取り、指針を示しているのは、佐々木久美なのだ。

 

破竹の勢いで進む彼女たち。多少なりの向かい風などはなんのその。

自信と経験は、確かな追い風になっているはず。

今起きている、未曾有の出来事の間にも力を溜めていたことだろう。

銀色のカップを伏せたような目印。

誰もが行けるわけじゃない場所へ。

近い未来、みんなでハイタッチして抱き合いながら、涙を拭いて喜ぶ彼女たちが見られるはずだ。

彼女たちが成し遂げる瞬間を楽しみにしている。

読んでいただきありがとうございました。

また書きます。

 

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p.s.

エンドロールの際、「車輪が軋むように君が泣く」が流れていた。

その曲のサビに"古い列車は古いレールを走って"という歌詞があるのだが、そこのタイミングピッタリに、後ろに電車が通ったことにオォーってなった。ただそれだけ。

一瞬の翳り、それすら超える輝きを。

こんにちは。今回考察する曲は欅坂46の「世界には愛しかない」です。

 

https://youtu.be/83vyrFFjiqQ

 

ピアノの旋律に重なるギターの音色が爽やかで、夏にもぴったりな曲かと思います。

それでは考察に入っていきましょう!

 

 

「歩道橋を駆け上がると、夏の青い空がすぐそこにあった。

絶対届かないってわかっているはずなのに、僕はつま先で立って

思いっきり手を伸ばした。」

 

突き抜けるような青空。雲ひとつない。

どれだけ手を伸ばしても届かないって分かっているはずなのに、僕は伸ばし続ける。

心のモヤモヤとした何かを晴れさせるヒントを得るために。

 

 

ただじっと眺め続けるなんてできやしない

この胸に溢れる君への想いがもどかしい

 

君への想いをどう伝えようか。その方法が分からない。でも傍観者のままでは嫌だという「僕」の心情が垣間見える部分ですね。

 

 

「真っ白な入道雲がもくもくと近づいて、

どこかで蝉たちが一斉に鳴いた。

太陽が一瞬、怯(ひる)んだ気がした。」

「複雑に見えるこの世界は

単純な感情で動いている。」

 

いつの間にかやってきた入道雲。刹那、蝉たちの命の瞬きを耳にした。

太陽=心のモヤモヤを晴れさせるヒントが分かりかけた気がした、でもそれは一瞬の出来事であって、すぐに見えなくなってしまった。

でもそれは偶然の出来事。

つまり、この世界は偶然の下成り立っているのです。

 

 

最初に秘密を持ったのはいつだろう?

大人はみんな嘘が多すぎて忘れてる

 

幾重にも重ねたもの。それはいつか自分と同化してしまい、嘘でさえ、真実になって忘れ去られてしまうのです。

 

 

通り抜ける風は 僕に語りかける

もう少ししたら夕立が来る

 

何故か風が夕立の知らせを運んできた気がする。

これは僕にとってチャンスなのかもしれない。

 

 

世界には愛しかない

(信じるのはそれだけだ)

今すぐ僕は君を探しに行こう

誰に反対されても

(心の向きは変えられない)

それが (それが僕の (僕のアイデンティティ

 

君と僕が出会ったのは偶然である。

これに疑いの余地はない。

でも、君の事が好きならば、この出会いを必然にしなければ。

その為には、誰かに反対されたって、夕立が襲いかかってきたとしたって、君を探しに行かなければ。

 

 

「空はまだ明るいのに、突然、雨が降って来た。

僕はずぶ濡れになりながら、街を走った。」

「夕立も予測できない未来も嫌いじゃない。」

 

突然に降ってきた雨。それでも僕は走るのをやめない。

偶然が織り成す世界も悪くない、そう思い始めたのです。

 

 

最後に大人に逆らったのはいつだろう?

あきらめること強要されたあの日だったか

 

最後に抵抗したのは、諦めを求められたあの日。誰かに未来を決められたくはないのだ。

 

 

アスファルトの上で雨が口答(くちごた)えしてる

傘がなくたって走りたい日もある

 

アスファルトに打ちつける雨。アスファルトは何か言いたそうにさえ見えた。

そんな雨の中でも、何も持たずに走りたくなる日があるのだ。

 

 

未来には愛しかない

(空はやがて晴れるんだ)

悲しみなんてその時の空模様

涙に色があったら

(人はもっとやさしくなる)

それが (それが僕の (僕のリアリティー

 

雨が降った時の憂鬱さえ、雲間から覗いた太陽で吹き飛ばせる。

喜びの涙なのか、怒りの涙なのか、悲しみの涙なのか。もしそれが分かったら、ギュッとその人を抱きしめたり、一緒に泣いてあげれるのに。

きっとそんな世界に待つものは、愛とか笑顔とかの類であり、みんながもっと幸せになれるんじゃないか。

 

 

君に遭った瞬間 何か取り戻したように

僕らの上空に虹が架かった

 

雨の中を走って、やっと君のことを見つけた。

お互いの目が合う。

その瞬間、雨がやんで晴れ間が広がった。

虹は、僕と君を繋いでゆく。

 

 

世界には愛しかない

(信じるのはそれだけだ)

今すぐ僕は君を探しに行こう

誰に反対されても

(心の向きは変えられない)

それが (それが僕の (僕のアイデンティティ

(1番のサビと同じであるため省略)

 

 

「全力で走ったせいで、息がまだ弾んでた。

自分の気持ちに正直になるって清々しい。

僕は信じてる。世界には愛しかないんだ。」

 

肩で息をする。自分の心に従って、君のことを探した。だから突然の雨に降られたことさえ、逆に清々しいぐらいだ。

刹那の翳りや雨。そんな偶然さえも乗り越えていく「愛」という物。

目には見えないけれど、それは世界に溢れていて、誰かと誰かの間に虹をかけているんだ。

 

 

 

はい。いかがでしたでしょうか!

恋に揺れ動く感情や、その中で気づいたことを夏空の移り変わりに比喩して例えていましたね。

あと、今回のブログを書いていて思ったのが、やはり欅坂の表題曲は「僕」の成長記であるということ。

他の欅坂の曲のブログも書きたいなと思いますし、繋がりが分かる共通点のようなものも探していきたいと思います。

また近々ブログ書きます。

では!

 

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「人生が1本の映画だとして、皆だったらどういう映画にしたいですか。」 — 椎木知仁の言葉。

こんにちは。

今日は久しぶりに曲考察のブログを書こうと思います。

今回取り上げるのは、My Hair is Badの『芝居』という曲です。

https://youtu.be/N0Tztbh90Ug

 

 

人生を映画と表現しつつ、椎木知仁さんの人生観が多々散りばめられている曲ではないかと思います。

では行きましょう!

 

 

"もしもこれが映画だとして今日はどんなシーンだろう

 ひとつも解決していないから 終わりはまだ先だろう"

 

今日という日は何も出来なかったそんな日、そんなシーンだった。

だからこそ、終わる訳はないのだ。

幕引きには、それに相応しい何かが必要だから。

 

 

"肝心な台詞を間違えて また人を傷つけたり

誰かの演技を真似てみて より自分が分かったり"

 

言葉の使い方を間違えて誰かを傷つけたり、誰かがやっている事を真似たりしてみて、善し悪しを知ったり、自らの向き不向きを理解して、人は成長していく。

そんな事を表しているのではないかと思います。

 

 

"急な即興で笑ってしまったり あの名優がこの世を去ったり

一秒一秒全てのシーンがもう 撮り直せない"

 

友人とバカ騒ぎして笑いあったあの日。

自分のお手本であった両親だって、この世を去る時が来る。

時間は有限で、巻き戻せないからこそ「一秒一秒」を大切にする必要があるのです。

 

 

"幸せは思い出として古びていく

読み終えた台本や 着崩れした衣装たちが重なってる

このまま 出番は続いていく

残った傷も汚れも恥じたりしないでいい

美談だけじゃきっと映画を愛せないから"

 

嬉しかったこととか、喜びあったこととかは、心の中や写真、自らが着た服などに収められ、時は流れていく。

生きてく中で、自分の過ちや悲しかったことを忘れる必要なんて無いんだ。

美しい思い出だけじゃ、映画=僕を愛せないから。

 

 

"悲しい台詞が増えたのは 嬉しい場面の前振りだろう

厳しい言葉が悔しいのは 本気になった証拠だろう"

 

山あり谷あり。

そのことわざになぞらえるように、悲しみの後には喜びがあるということ。

何かに手を伸ばして努力している時、心はありのままの言葉を、ありのまま受け取る事が出来るのです。

 

 

"台本のどこを探してもない

君の名前はもう書いてない

いくら拒んで逆らっても

次へページをめくらなきゃいけないから

何度も手に取る写真の君は

時間が経つたびにまた綺麗になった"

 

君の名前をいくら探しても書いてない。

それでも「僕」という物語は止まることを知らない。

それでも少し立ち止まりたくなって、見返した君の写真は、時間が経つ度、自分の愚かさに気付く度、後悔する度、反比例するように綺麗になって見えるのです。

 

 

"たまには 今までを再生してみる

砂嵐で歪んだり何も映らなかったり

きっとそれでいい"

 

「自分」も成長していく中で、何かを忘れていったり、忘れたくなったりする。

それなら、それでいいじゃないか。

成り行きに任せて漂うように。水の流れに乗るように。

 

 

"このまま僕は僕で古びていく

若い頃の台詞を指でなぞっては

恥ずかしくなったりする

積み上げた作品が崩れること

人はそれを走馬灯と呼ぶらしいけど

今の僕が予告編になるような

長い映画を撮ることに決めたんだ"

 

大人になって、若い頃の少しカッコつけた、青臭い言葉を思い出して恥ずかしく思ったりもする。

そんな風に生きて歩んできた軌跡=作品が崩れて自らに降り掛かってくること。

それを人々は走馬灯と呼ぶらしい。

でも、今までの「僕」が2分半ぐらいに纏まってしまうぐらい、これからの「僕」の映画を大きい物に、価値ある物にしていくと決心する。

幕引きの際に、人生最高の一本の映画を見るために。

 

 

いかがだったでしょうか。

ふと、何故曲名が「芝居」なのかと考えてみて、1つの答えを出せた気がします。

お芝居は、台本の存在があって成り立つものです。つまり、流れに沿う必要がある。

生きていくことも同じで、何でも自由に出来る訳でもない。何かに縛られたり、決まりに従った上で、次のページをめくらなければならない。

こんな風に似通っている要素があるからこその曲名なのかなぁと思いました。

 

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またブログ書きます。

読んでいただきありがとうございました。

では!